「まだあったのか」口裏合わせに怒る
土曜日, 17. 10月 2009 18:44
「『国鉄一家』の絆(きずな)に頼り、思慮に欠けた愚かな行動をした」。
非公開で開かれた会には、遺族や負傷者ら約170人が詰め掛けた。冒頭、佐々木隆之社長(63)や山崎正夫・前社長(66)ら役員11人が並んで頭を下げ、佐々木社長や山崎前社長らがおわびの文章を読み上げた。
佐々木社長は、山崎前社長や土屋隆一郎・副社長(59)らが事故調側に情報漏えいを働きかけたことや、有識者に意見聴取会の公述人になるよう求め、謝礼を支払ったことなどについて経緯を説明。
「まさにコンプライアンス違反で、会社としてあるまじき行為」「組織的な行為と言われれば、返す言葉もない」などと組織ぐるみを認め、謝罪を重ねた。
また、佐々木社長が捜査機関の事情聴取を受けた幹部や社員の供述内容などをメモにまとめ、聴取を控えた幹部らに資料とともに配布するなどしていたことを明かし、「強い不信感を招く行為だった」と述べた。静まりかえった会場からは、「まだあったのか」「口裏合わせではないか」というささやきや、あきれたようなため息が漏れた。
山崎前社長は背景に「国鉄一家の絆」があったと明かした上で、「皆さまのお気持ちを裏切り、深く傷つけることになってしまった」と沈痛な表情で語り、取締役としての自らの進退を、佐々木社長に一任していることを明らかにした。
その後の質疑応答では、遺族からJR西の姿勢に対し、批判が集中。男性が一連の問題について、「当時、社内でおかしいとの声が上がらなかったのか」と尋ねると、山崎前社長は「ありませんでした」と声を絞り出すのがやっと。
午後の会に出席する、次男の昌毅さん(当時18歳)を亡くした上田弘志さん(55)(神戸市北区)は「2年前に山崎前社長に会い、『大きな組織だけに事故調などと裏取引しているのではないか』と聞くと、『事故調は中立。絶対にあり得ない』と言い張っていた。大きな裏切りだ。今回、全面的に謝罪したぐらいでは到底納得できない」と憤りをあらわにしていた。
JR福知山線脱線事故を巡る国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の情報漏えい問題で、JR西日本の「おわびの会」が17日、兵庫県伊丹市のホテルで開かれた。次から次へと新事実が明らかになる事態に、遺族らは「もう信じられない」と不信感を募らせた。JR西幹部は一連の問題について、ひたすら謝罪と釈明を繰り返し、社長直属の社内チームを発足させて、事実調査を進めていることを明らかにした。
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